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20代、30代ビジネスマン&ウーマンの、組織マネージメント力が問われ始めている。
特に、中途採用では専門性に加えて、この能力がどれだけあるかを重視。職種を問わず、採用の決め手にするところが増えている。 理由は、組織全体の若返りと成果主義導入などによる職場環境の変化。マネージメント力に長けた多くの中高年ビジネスマンが職場を後にしたことから、そうした能力の必要性があらためて問われだしているというのだ。 化学メーカーの営業部主任によれば、「確かに、やり手と言われる人たちはそれぞれ高度なスキルを持っていますし、それなりの結果を必ず出してきます。この点では信頼感抜群なのですが、ことチーム戦となると、そのモチベーションをどこに置いていいのかわからなくなってしまうという人が多い。個別に成果を競うことは得意でも、全体を管理し、動かすことは苦手。20代、30代に特に目立つ傾向のひとつになっているんです」 システムを最大限に活用して、大きな成果を挙げるのが仕事の基本。しかし、だからといって組織全体に目がいかなくてもいいのかというと、そうではない。成果を出しつつ、組織力そのものも意識して高めていくのがやはり理想。そのことがわかっている”やり手“と、そうではない”やり手“では、その評価に大きな違いが出てくるという。 「組織力を高めながら成果を挙げていく“やり手”たちは、徐々に職場環境そのものを整えながら業務にあたりますから、結果的により多くの成果を挙げやすくなるんです。これに対して、組織マネジメントのできない“やり手”たちは、いつまでも職場で堂々巡り。条件がスパイラル状に良くなるわけではありませんから、いくらいい腕を持っていても、それを発揮する機会が限られてしまうんです。その意味でも、組織マネジメント力は重要。コンスタントに成果を挙げるために、なくてはならない能力なんです」 さらに、チームリーダーになればなるほど、こうした能力は必要 になってくるとも。昇格の際の絶対条件にしていると付け加える。 20代、30代ビジネスマン&ウーマンの、組織マネージメント力が問われ始めている。 特に、中途採用では専門性に加えて、この能力がどれだけあるかを重視。職種を問わず、採用の決め手にするところが増えている。 理由は、組織全体の若返りと成果主義導入などによる職場環境の変化。マネージメント力に長けた多くの中高年ビジネスマンが職場を後にしたことから、そうした能力の必要性があらためて問われだしているというのだ。 化学メーカーの営業部主任によれば、「確かに、やり手と言われる人たちはそれぞれ高度なスキルを持っていますし、それなりの結果を必ず出してきます。この点では信頼感抜群なのですが、ことチーム戦となると、そのモチベーションをどこに置いていいのかわからなくなってしまうという人が多い。個別に成果を競うことは得意でも、全体を管理し、動かすことは苦手。20代、30代に特に目立つ傾向のひとつになっているんです」 システムを最大限に活用して、大きな成果を挙げるのが仕事の基本。しかし、だからといって組織全体に目がいかなくてもいいのかというと、そうではない。成果を出しつつ、組織力そのものも意識して高めていくのがやはり理想。そのことがわかっている”やり手“と、そうではない”やり手“では、その評価に大きな違いが出てくるという。 「組織力を高めながら成果を挙げていく“やり手”たちは、徐々に職場環境そのものを整えながら業務にあたりますから、結果的により多くの成果を挙げやすくなるんです。これに対して、組織マネジメントのできない“やり手”たちは、いつまでも職場で堂々巡り。条件がスパイラル状に良くなるわけではありませんから、いくらいい腕を持っていても、それを発揮する機会が限られてしまうんです。その意味でも、組織マネジメント力は重要。コンスタントに成果を挙げるために、なくてはならない能力なんです」 さらに、チームリーダーになればなるほど、こうした能力は必要 になってくるとも。昇格の際の絶対条件にしていると付け加える。 |
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組織マネージメント力とは? |
組織マネージメント力とは、組織全体を管理・調整しながら、まとめ上げていく力。企業内では、専門性を発揮しながら、あるプロジェクトを効率的、かつ円滑に進めていくことのできる力を指す。かつては、年配の上司たちがこうした作業を一手に引き受け、部下の悩みや苦情の処理などに対応していたが、企業の再編とリストラが活発に行われたために、多くの企業がこうした人材を放出。成果主義導入のツケとして、組織マネージメント力を持たない若い“やり手”がチームリーダーに起用され、途端に組織のバランスが崩れるといったことも起こり始めている。求められるのは、やり手でありながら組織をマネージメントできる力。組織の総合力を最大限に引き出し、動かしていく能力だ。 |
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一方、広告デザイン会社の経営者によれば、今、企業が求めている組織マネジメント力とは、最終的に「組織を作り」、「組織を管理」し、「組織に多大な利益をもたらす」オーナーシップに他ならない、とのこと。歯車としての社員ではなく、経営スタッフの一員として機能しようする強い意欲と指摘する。 「もし、自分が会社の社長だったら、今の業務のあり方やプロジェクトの進め方をどう思うのか?そうした視点からの発想が欲しいんです。これは、なにも私が社長だからというわけではありません。企業規模にかかわらず、会社が求めているのはオーナーシップ。経営者の目から見た利益の追求であり、効率化であり、業務の進展なんです。この発想が持てない人は、いくら正論をまくしたてても無視されるだけ。常に“与えてもらう側”“指示される側”の視点でしかモノを考えられないわけですから、大事なところで判断を誤りやすいんです」
よく、和気あいあいとした職場を求める人を見かけるが、これなどはその典型。職場は仕事をするところで、仲良しグループをつくるところではない、という当たり前のことがよく理解できない。同僚と“上手くやる”ことに力を入れ、それを組織マネジメントと思い込んでいる。 「活気がある職場、常に刺激がある職場が理想。そうした職場こそ、組織マネジメントの行き届いた職場だと思うんです。ところが、多くの人たちがそうした組織マネジメントのあり方を勘違いし、ただ単に居心地のいい職場こそが理想と思ってしまっている。より高度なアイディアやスキルを発揮できる場ではなく、和めたり、くつろいだりできる場がいい職場だと思いがちなんです」 これが、オーナーシップから最もかけ離れた認識。役員面接に進むにつれて厳しくチェックされることになる。 求められているのは、緊張感のない居心地のよさではなく、お互いにサポートし合うところはサポートしあいながら、よりスピーディーに作業を進められる職場。必要なときに、必要な決済が得られる職場であり、アイディアや企画がすぐに会議にかけられるような職場なのだ。 「こうした職場では仕事が格段に進めやすいし、意思決定がスムーズなだけに、次々企画を実践に移しやすい。仕事を進める上でストレスがないんです。組織マネジメントに優れている人たちは、どこに配属されてもそうした職場をすぐに作ります。その意味での“円滑な人間関係”を作れるんです」 上司への話の通し方から、同僚、部下たちとの仕事の進め方、社内コンセンサスを取り付けるためのネゴシエイションなど、いくつもの必要なパイプをたちどころに作り上げてしまう。さらに、人間観察にも優れていて、相手を説得しなければならないときなど、どこから切り崩せば話を聞いてもらえるかなど、その人の“ツボ”を抑えている。 同じ上司に、同じ話を持っていったとしても、たとえばA氏とB氏では反応がまるで違うといったことがよくあるのは、こうした交渉・説得の仕方に差があるため。組織マネジメント力に決定的な違いがあるからだ。 「オーナーシップを踏まえた上での提案、意見については、会社のトップをはじめとして、上司なども耳を貸しやすい。多少厄介でも、確実に売上や成果に直結する話なら、さらに上役にはかってみようかということになるんです。ところが、そうした発想のまるでない話は、単に現状に対する方向性のない不平不満に聞こえて仕方ない。“そんな弱音を吐いている暇があったら、もっと走り回って数字を上げろ!”と、つい言いたくなってしまうんです」 もし、仮に上司にそうした言われたことがあるという人は、要注意。組織マネジメント力の核となる、オーナーシップが決定的に欠けている可能性がある。 |
ZOOM-UP ! 採用担当者はここをチェック! 組織マネージメント力に対する理解が欠けていると、いつまでも企業に認めてもらえないといったことに。 |
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「リーダーシップがあるのはいい。それはそれで大歓迎なのですが、それがどのレベルでの話しなのかについては、ことさら注意して聞くようにしています」というのは、外資系コンサルタント会社のシニアマネジャー。
クライアント企業で様々な人材起用法を提案・実行しているが、このマネジャーによれば、個別面接で「組織をまとめる力、円滑に業務を進める能力については実績があるし、また自信があります」といくらアピールされても、それをそのまま受け取ることはできないという。 10人のスタッフをまとめるのに必要なマネジメントスキルと、150人、100人のスタッフをまとめるマネジメント能力は、まったく違う。どちらも似たようなもの、と思っている人は、意外に組織マネジメントそのものについての知識が浅い。人数や規模、作業内容によって、そのノウハウはまったく違ったものになってくる。 多くの熟練したビジネスマン&ウーマンたちが、スキル修得のための研修に参加するのもこのため。与えられたチームの規模や目標に合ったマネジメント力を身につけるには、専門のノウハウを身につけなければならないからだ。いつも同一スキルで対処しようとしている人たちは、こうしたきめ細かいビジネスへの対応に無頓着。極めて限られた情報をもとに、失敗の許されないプロジェクトを動かそうとする。 「明らかに無謀。仮に成功したにしても、ゾッとするくらいの低い確率で、たまたま成功したに過ぎないというのが実際なんです。現在のシステム化された組織を動かすには、こうした手法は極めて危険。多くの企業がそうした人材の起用を危険視していますし、そのための予防線を張っています。要するに、器やプロジェクトに見合った専門の組織マネジメント力を持っている人を ピンポイントで採用。厳選に厳選を重ねて登用しているんですよね」 こうした企業動向を察知することなく、“どんな職場でも、すぐにリーダーシップを発揮することが可能です”などと言っているようでは、すでにその時点で失格。採用されることはまずない。 |
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人材研修システム開発会社のスペシャリストに話を聞いてみると、「まず、会社全体の組織図をどれだけ正確に、わかりやすくかけるかが、その人の組織マネジメント力の基礎になります」とのこと。
この専門家によれば、常にそうした事業全体が頭に入っている人は、どこまでが自分たちの領域で、どこからが他の部署の領域なのかが詳細に分かっている分、無駄な摩擦や周囲とのトラブルを極力回避しながら担当プロジェクトを推進することができるという。 反対に、うまく整理できなかったり、どこにどういった人材がいるのかなど、細かいとろこがよく分かっていない人は、なにをやるにしてもトラブルの派生する危険性が大。自分ではベストを尽くしているつもりなのに、なかなかそれが評価されない。 「よくいますよね、そういう人。でも、シビアなようですけれど、それはあくまでもその人のせい。会社という組織をよく理解できていないために、スイッチの掛け違いやゴーサインの出し方、決済の取り付け方が間違いだらけなんです。これでは現場が混乱するだけ。機能低下を招くことにもなりかねません。今のビジネスニーズに、まったくそぐわないんです」 かつては、ある程度のキャリアを積んだ40代、50代層が一手に引き受けていたこうしたマネジメント力を、現在は20代、30代ビジネスマンに要望。若手から中堅に対する企業の人材ニーズは、ますます高くなる一方だ。 もう、“まだ若いから・・・”といった言い訳は通用しない。“まだ若いのに!”といった反応を狙うのが、成功の秘訣。企業評価をぐっと高めるコツのようだ。意識して組織マネジメント力をアップ。採用確率を一気に上げよう。 |